現在の米株に売り向かうことは「ひとどく恐ろしい」=専門家

4 reasons why a top strategist is ‘scared senseless’ to bet against this bull market

ストレイトガス・リサーチ・パートナーズのマネージング・パートナー、ジェイソン・トレナート氏は、年初来10%を超えて上昇しているダウ工業株30種指数とS&P500指数に懸念を示す向きが増えてきているなかで、売りに回ることは「ひどく恐ろしい」行為だとしている。

同氏は、現在の株式市場が「適正」な水準にあるとしている。

現在の相場に売り向かうことは不適切だと判断する4つの理由があるという。

一つは、インフレ予想が低水準にとどまっていることがある。消費者物価指数(CPI)は、6月までの12カ月で、わずか1.6%の上昇にとどまっている。

実際、インフレ見通しが低水準でとどまっていることは、株価には支援材料になるという。S&P500の1年先の株価収益倍率は、17.7にとどまっている。

二つ目は、トランプ大統領への期待値が「低くなってきている」ことが、逆に株価にはプラスに働くという。

同大統領の政策実行能力に疑問が生じているなかでも、米株価は史上最高値を更新してきており、同氏は、「全面的な税制改革の実現は難しいだろうが、2018年第1・四半期には、減税以上は可能だ。現在の株価には、このシナリオ(減税の実現)は織り込まれていない」としている。

三つ目は、現在の上昇相場がさほど熱狂的ではないためだという。ここまで上昇してきている株式市場だが、「かんりの規模」の一般投資家が参入しているわけではないという。

専門家は、多くの一般投資家が大量に参入してきた際に天井を付ける傾向が高いとしており、トレナート氏は、今年のS&P500指数の日々の出来高が昨年よりも低水準にとどまっているだけでなく、2008/09年緊急危機直前とくらべると、大きく下回っているという。

最後の要因として、強気相場は、たとえ適正水準にあっても上昇し続ける傾向があることだという。

この4つの理由から、同氏は、現在の株価に売り向かうことはしないとしている。