ドル安、米株価には好影響

The dollar decline could be great news for stocks

ドル指数が13カ月ぶりの低水準に下がる一方で、S&P500指数は、史上最高値を更新している。米株高は、公表される企業業績が好調なことを大きな材料としているが、ドル安が実際、株価には好影響を及ぼしているとの見方も一部にはある。

オッペンハイマーのテクニカル・アナリスト、アル・ワリド氏は、「ドル安と株高は、市場の大きな注目要因だ」と指摘している。

「ドルは、世界の金融政策の変更を汲み取って取引されている。2014年には、金融政策の違い、すなわ米連邦準備制度理事会(FRB、中央銀行に相当)が引き締めに動く一方で、欧州中央銀行(ECB)が量的緩和を継続したことで、ドルは上昇した。その際に、商品(コモディティ)価格が暴落するなど、市場内部には水面下で大きな混乱が起きた」と説明した。

その後、 ECBが量的緩和を段階的ながら縮小する意向を示すと、ドルは対ユーロで軟化、FRBも事前に想定されていたほど積極的な利上げには踏み切らない以降であることから、さらに、ユーロが上昇した。

ブラウン・ブラザーズ・ハリマンの通貨ストラテジー担当グローバル責任者、マーク・シャンドラー氏は、ユロ高/ドル安が当面続くと予想している。その一方で、欧州株よりも米国株に魅力があるとし、「米株は、欧州株よりも何歩も先に行っている」とした。

「顧客に説明している内容はこうだ。ファンド勢やアナリストらは、欧州株を推奨し、ヘッジ不要のポジションを取っているとしているが、実際のところ、S&P500指数のリターンの方が大きく、ダウ・ジョーンズ600欧州指数を4%ポイント上回る成績を残している」とした。

バンク・オブ・アメリカ・メイルリンチの外国為替ストラテジスト、ジョン・シン氏は、「米ドルは売り込まれ、米金利は下げている。これは、トランプ政権が政策を実行できないことにある。8月を迎えるにあたり、主要な取引テーマに変わりはないが、リスクは高まっている」とした。