ドル上昇の勢い失せる、今後の上放れの動きはインフレ次第

Dollar looks worse for wear, breakout fails after Yellen comments, weak inflation

7月10日からの週に上放れを期待されたドルだが、その上昇の勢いが薄れている。

7月14日の取引では、想定外に消費者物価指数(CPI)が弱い内容であったことを受けて、ドル指数は、昨年9月以来の新安値となる95.186まで下落、個別でも、対ポンドでは10カ月ぶりに、対オーストラリアドルでは15カ月ぶりの低水準となっている。

ブラウン・ブラザーズ・ハリマンのチーフ通貨ストラテジスト、マーク・シャンドラー氏は、「(上昇する)機会はあった。しかし、経済統計の内容が振るわないことから、その機会は閉ざされてしまった」としている。

昨年末の大統領選の勝利を受けたトランプ大統領の経済政策への期待から、ドルは上昇してきたが、今年に入ってから、それほど好調ではない。

トランプ大統領への期待から、一部ではドル指数が100の大台を超えて推移するとの見方もあった。しかし、この期待は、週央の12日、米連邦準備制度理事会(FRB、中央銀行に相当)のイエレン議長(総裁に相当)のコメントで、早期の利上げの希望が薄まったことで、ドルの地合いが軟化した。

アンハースト・ピアポイントのチーフ・グローバル・ストラテジスト、ロバート・シンシェ氏は、「(利上げの)プロセスは、あと送りされたと考えている」とした。同氏は、年末までにドル指数が100を超えるとみているが、大きく上放れることはないとみている。

同氏は、ドル上昇には「何よりもインフレが進むことが必要だ。雇用統計は、さほど重要ではなく、経済成長も同様だ。大切な指標は、インフレだ」とした。