永遠に続く強気相場は存在しない・・・

SPDR S&P 500 ETF Trust (SPY): Stock Markets Hyper-Risky

米株式市場は、今年これまでところ、極めて好調だ。しかし、好調が故に、過度の満足を海出し、熱狂的な相場につながっているだけでなく、過剰なまでの強気相場が危険なまでに膨れ上がっているとも見える。

すなわち、現在の高水準にある相場だからこそ、ハイパー・リスクが健在しているとも言える。

これまでの歴史が証明している通り、未来永劫まで続くサイクルは存在せず、どの時期のどのトレンドも終わりがある。それが、超強気相場であっても、超弱気相場であっても、いつかは、その道が終わることになる。

たとえば、2009年月3月から今年6月中旬時点までの現在の強気相場でS&P500指数は、8.3年のサイクルで262.7%もの上昇を記録していた。この強気相場は、米株史上では3番目に大きく、期間としては2番目に長いものだった。

最高に上昇したのは、1990年10月から2000年3月までの相場で、上昇率は実に、417%にも達している。10年近くかけて上げてきた相場だが、次の天井から2.6年で49%、すなわちほぼ半値水準に下落した。その後12.9年経過した2013年初旬まで、前回の高値を超える相場を経験することはなかった。

2番目の記録は、1932年7月から1937年3月の325%。これ以前に、1929年の大恐慌で89%安を記録していた。

3番目の記録は、第二次大戦後の1949年6月から1956年8月にかけての266%。

これまでの長い米株式市場の歴史では、弱気と強気相場が繰り返し訪れてきた。これが示唆することは、強気相場の終盤にかけての投資には、極めて慎重になるべきだ。

現在、弱気相場と呼ばれるものは、高値から20%下落した場合だ。

強気相場における心理学の調査は、これまで十分になされている。こうした相場では、投資家は概ね、「今回(の上げ相場)は、これまでと異なる」と考え、常に新たな材料が提供され、強気サイクルが継続すると考えがちだ。

いつかは売りの時期が来るとの考えが薄れ、さらには、相場は循環することすらも忘れてしまうものだ。

現在の相場をみて、これまでの株式市場のサイクルを学ぶと、間違いなく、大きな強気相場の天井に近づいていると読み取れる。たとえば、バブル化したバリュエーション、過度なまでの期待、熱狂など、弱気相場に転じるだけの材料が十分に提供されているとも、解釈できる状況にある。

リスクは、下げの方が大きい。

なぜならば、こうした強気材料の多くは、中央銀行が採用してきた金融政策によって人工的に作り出された環境に追う部分が大きいからだ。決して、トランプ大統領の永遠に実現しない絵空事の政策だけではない。