ユーロ下落、ECB総裁のコメント誤解が要因

Euro takes a knock on reports market misjudged Draghi speech

対ドルで軟調となっているユーロは、欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁のコメントが市場で誤解されたためだとの見方が広がっている。

リンゼー・グループのチーフ・マーケット・アナリスト、ピーター・ブックワー氏は、「ドラギ総裁のメッセージは明瞭だったが、ブルームバーグ報道を受けて、ECBは、パニック状態になった。緩和政策の転換が想定される9月以降、市場は、どう受け止めるのだろうか」としている。

ドラギ総裁は、景気回復にあたり景気刺激策の段階的な調整には慎重になるべきだと述べている。

同総裁は、「世界的に不確定要因が強まっている現状にあって、景気が回復基調であっても、金融政策の調整には、極めて慎重に対応する必要がある。われわれの金融政策の調整があるとすれば、それは、段階的に実施する必要があり、十分な角度を得られ、調整の妥当性が明確な改善がみられた場合のみであるべきだ」としている。

このコメントを市場は、景気刺激策が緩められると解釈した。

ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント・インターナショナルのEMEA(欧州、中東、東アジア)担当最高経営責任者(CEO)、アンドリュー・ウィルソン氏は、「ドラギ総裁のコメント以前に市場では、緩和策の縮小を見込んでいる流れがあり、実際の発言で、この流れが現実の相場に反映された形となった。9月の縮小の話の可能性が、より現実的となった。これで、9月の縮小が現実とならない場合には、大きなサプライズとして市場が解釈される可能性が起きてきた」としている。

 

ロイター通信は、複数の関係筋を引用して、ドラギ総裁のコメントが市場で誤解されたとしている。

総裁が意図していたのは、インフレが低水準で推移する現状を容認する趣旨であって、夏以降の政策転換を意味したのではないという。