投資家の「根拠なき熱狂」、景気低迷や業績悪化があれば米株の大幅安も=ベスポーク・インベストメント

This ‘irrational exuberance’ indicator could spell trouble for the stock market

ベスポーク・インベストメント・グループは、「根拠なき熱狂」指標を理由に、多くが株価のさらなる上昇を見込んでいることがすなわち、企業業績の低下や経済指標の内容が乏しい場合には、株式市場が大きく下げる危険性を含んでいると指摘している。

この「根拠なき熱狂」は、米連邦準備制度理事会(FRB、中央銀行に相当)のグリーンスパン元議長(中銀総裁に相当)が用いた言葉として有名で、同社では、ノーベル経済学賞を受賞しているイエール大学経営学部のロバート・シラー教授が開発したセンチメント・データを活用し、指数化している。

同指数は、2つの調査から構成されている。投資家に今後の株式市場の上昇について、どれほど確信を持っているか尋ねるパートと、市場のバリュエーションをどれほど信頼評価しているのか。

バリュエーションが安価にあるとみている割合は、機関投資家も個人投資家もともに、2000年以来の最低水準となっている。これは、ハイテクバブル時代を超えて株価倍率が上昇していることから、まったく不思議ではない。

株価が上下することから、バリュエーション評価は、さほど意味がないとの議論もあるが、少なくとも、長期的な視点からリターンを見るには、効果のある指標だ。

たとえば、季節調整済み株価収益倍率(CAPE)では、現在、29と2000年以来の高水準んいある。CAPEがこの水準にあれば、10年平均の株価リターンは、1ケタ台の前半となる。

さらに不思議なことは、現在、投資家の大半が株価が高水準にあるとの見方で一致している一方で、同じく大半が、もう1年間は株価が上昇するとみている点だ。

すなわち、この1年後の株価に対する信頼感と、同1年後のバリュエーションへの確信との差が、「根拠なき熱狂」指数だ。

ベスポークのマクロ・ストラテジスト、ジョージパークス氏は、「この指数が高水準にある際には、投資家は株価の上昇を見込んでいるが、バリュエーションには不安を持っていることを示す。逆に指数がマイナスになると、投資家は、バリュエーション面では投資魅力があるものの、今後の株価上昇には期待していないことを示す」と説明している。

「投資家は、業績が拡大するとの見通しから、市場も上昇すると見込んでいる。しかし、足元の経済状況が乏しい内容となれば、ゼロ成長、あるいはマイナス成長を予測している時よりも、大きな痛手を負うことになる」とした。

「市場の下げがどれほどになるか、想定するのは難しい」とした。