5月雇用統計、米FRBの6月以降の利上げに暗雲か

Weak May jobs growth raises doubts about how much Fed can raise interest rates this year

5月の米雇用統計の内容が芳しくなかったものの、米連邦準備制度理事会(FRB、中央銀行に相当)による6月の利上げは、想定通り実施される見通し。しかしながら、それ以降の利上げについては、疑問が生じている。

非農業部門の雇用者数は13万8000人増、平均時給の伸びがわずか年率2.5%にとどまっている。失業率は4.4%から4.3%に改善したものの、全労働者数が逆に減少したことで、今回の統計は概ねネガティブと見られている。

BMOキャピタル・マーケッツの米金利ストラテジー責任者、イアン・リンゲン氏は、「6月の利上げはおそらく予想通りに進むだろう。今回の統計で最大のポイントは、9月利上げの可能性が薄れたことだ。9月は、議会で債務上限が話題になるため、利上げを容易にできる環境にないのが常だ」とした。

さらに今回、3月と4月の統計内容が修正され、合計で6万6人の新規雇用が下方修正され、3カ月平均での新規雇用増は、12万1000人にとどまっている。

フィドュシュアリー・トラストのチーフ・インベストメント・オフィサー、ロン・サンチェス氏は、「2016年よりも悪い。今年最初の3カ月の内容も振るわない。平均で12万1000人の増加だ」と指摘した。

そのうえで、「今回の統計では、自然減なのか、あるいは労働市場のタイト化を示すものか、議論の余地がある。あるいは、景気減速なのか、労働市場のタイト化なのか」とした。