OPECの減産延長、代償多く利益少ない可能性も

U.S. Shale Roars Back at OPEC

石油輸出国機構(OPEC)解明各国は、原油生産削減の延長に合意する可能性が高いが、この勝利は、大きな代償を払うわりには、そのメリットがさほど大きくはならないとの見方が出ている。

これまで石油市場を牛耳ってきたOPECにとって、現在の最大の懸念要因は、米国のシェール石油にある。

2014年、OPEC生産国は原産に踏み切らず、生産量を高水準で維持する戦略を採用した。これは、石油市場でのシェア維持を狙ったものだった。しかし、需給バランスが崩れ価格は今につながる低迷期入りした。米国のシェール生産者は、当時よりもさらに価格競争力を強めており、OPECの増産は、価格面ではプラスの効果を期待できないことは明らかだ。

昨年11月には10%程度の強調減産に踏み切ったが、シェール生産者はすでに足場を確保している。たとえば、テキサス州ペルミアン・アンド・イーグル・フォードのシェール石油では、34ドルまで原油価格が下落しても利益を出せるほど、効率化が進んでいるという。

アナリストは、足元での米シェール生産拡大を指摘している。

マッコーリ・グループは、米シェール生産が今年12月まで日量140万バレル拡大すると予想している。これまでの成長予想では、同90万バレルに過ぎなかった。

幾分か控えめなJPモルガン・チェースでも、成長量を、これまでの倍の同80万バレルとしている。

コメルツバンクのコモディティ(商品)リサーチ責任者、ユージーン・エインバーグ氏がまとめた最新報告書では、米シェール石油生産が、OPECとロシアなどの非加盟諸国の減産分を穴埋めしていると指摘している。米シェール生産量の増加量は、OPEC全体の減産量の概ね半分、ロシア減産量のほぼ2倍だという。

同氏は、「OPECが減産延長に合意すれば、これに参加する産油国は、市場シェアを失うことになるだけだ。生産国は、シェア損失を長期にわたって受け入れることはできないだろう」とした。