世界最大のヘッジファンド創設者、足元の米経済は好調も長期的には・・・

Founder of the worlds largest hedge fund saysmagnitude`of the next downturn will be epic

世界最大の運用資産、1020億ドルを誇る米ヘッジファンド、ブリッジウォーター・アソシエイツの創設者、レイ・ダリオ氏は、投資家にとって、良いニュースと悪い知らせの2つの異なる見方を持っている。

良い知らせとは、世界経済が「最良、あるいは最良に近い」状態にあることだ。

ダウ工業株30種指数、S&P500指数、ナスダック総合指数がともに史上最高値近くで推移しており、一部にはバリュエーションを懸念する声もある中で、同氏は、大きなリスクがほとんど見当たらないとしている。

「経済は、最高、あるいは最高に近い状況にある。今年、あるいは来年を見渡すと、大きな経済リスクはないと考えている」とした。

その上で、悪いニュースとは、より長期的な視点によるものだという。

「その時期は不明だが、いつかは来るであろう下落局面の度合いは、これまで経験してきたものより遥かに大きな社会的、政治的な悪影響となるだろう」としている。

同氏は、先の金融危機から市場は8年以上もの期間、安定して推移している。各国中郷銀行は、株式市場を押し上げるべく、資金調達コストを極めて低い水準に抑え込んできたと、その背景を分析している。

さらに、トランプ大統領は、米経済活性化に向けて、複数の施策を提唱しており、米国のみならず世界の株式投資家は、同大統領の成長戦略が実現するとの期待を込めて、株式に資金を投下している。

企業業績の改善も、株式市場を押し上げている要因だ。

しかし一方で、ダリオ氏は、債務が積み上がっているだけでなく、年金やヘルスケアなどの支払い義務も拡大していることで、経済と金融市場の両方に着実に圧力がかかるようになると指摘している。

さらに、バリュエーションが極めて高水準にある一方で、シカゴ・ボード・オブ・エクスチェンジ(CBOE)のVIX(恐怖)指数が逆に極めて低水準を維持していることも、居心地の良くない気持ちを抱く要因だという。

すでに米経済の拡大期は、9年目に入っている。