ポンドは売り、英のEU離脱手続き進行で=ノムラ

Stay short on sterling; markets haven’t fully priced a clean Brexit: Nomura

ノムラ・インターナショナルは、メイ英首が欧州連合(EU)からの脱退準備を進めるにあたり、ポンド・ショート(売り建て)を推奨している。

 ノムラは、「ポンドをロング(買い建て)するにあたり、すべてのプラス材料を揃え、一つひとつ検証してみればわかるはずだ。EU脱退のメリットとデメリットを検討してバランスが取れているようであれば、ポンド・ロングとする。しかしながら、われわれの分析では、バランスが取れている状況にはなっていない」とした。
ポンド・ロングにできない一つの大きな理由は、いわゆる「ハード・エグジット」、つまり、英国がEUを脱退するにあたり、条件を一切付け無い状態で、この場合、貿易面での優遇措置や金融サービスなどすべての領域において将来の英国に不安が残ることになる。
ノムラの分析によれば、このハード・エグジットのリスクは、現時点では市場には織り込まれておらず、「シティ」として知られる英金融街の世界市場における地位や役割も不透明となる。さらに、スコットランド独立に向けた国民投票も、現時点では、材料として十分に消化されていないという。
「こうした材料は、不透明要素を強めるだけでなく、英国の経済成長の鈍化につながりかねない」と警告している。それだけでなく、ほかの要因も、ポンドにはマイナスだという。
「英国の財政状況に明確な改善の兆しは見えていない。イングランド銀行(中央銀行に相当)の政策委員の一部からは強気なコメントが聞かれるが、これは、これまでの行き過ぎを調整するような趣旨であると推察される。イングランド銀行が利上げに踏み切ると考えるのは、時期尚早だろう。したがって、ポンドをアンダーバリューとするのは適切だ」とした。
「足元のポンドは上昇基調にあるかもしれないが、中期的には断定的な改善が見られず、ポンド・ロングとするだけの十分な材料はない」とした。