トランプ大統領の卑劣な「真実」は混乱要因=ノーベル賞学者スティグリッツ氏

Trump alternative facts saga ‘disturbing’, says Nobel Prize-winner Stiglitz

ノーベル経済学賞を受賞したジョセフ・スティグリッツ氏は、トランプ大統領と同政権の卑劣な事実と真実が「阻害する」ものだと糾弾した。同氏は、税制、グローバリゼーションや不平等などに加え、「真実のうえに成り立つ共通認識の基本をないがしろにしている」と同大統領を批判した。

「トランプ政権は、『オルタナティブ(代替)ファクト(真実)』と主張している。これまでのやり方では、まず、両者で協議し、両者で共有でき事実を両者で確認する手法が常識だった。しかし、その解釈では合意できない点もあった」。

「しかし、トランプ政権では、オルタナティブ・ファクトなるものが存在する。この考え方に疑問を提し、事実すらも疑うようでは、今後、コンセンサスを得るのは、非常に極めて難しくなる」と説明した。

このオルタナティブ・ファクトは、ショーン・スパイシー大統領報道官がトランプ大統領の就任式が「史上最大」の衆を集めたと報じた後、ケリーアン・コンウェー大統領補佐官が、言い訳のように使った言葉。その後、トランプ政権では、不可思議な事実が露呈し、批判の対象となっている。

「米国は、科学の最先端にあると見られている。問題は、この科学を、トランプ政権が疑問視していることだ」とした。

スティグリッツ氏は、「科学」が意味することについて、詳細への言及を避けた。トランプ大統領は、気候変動の議論には懐疑的な姿勢をもつことで知られている。同大統領は1月、環境保護局(EPA)に、公式ホームページから気候変動に対する文言を削除するよう要請していた。2012年にまでさかのぼると、当時のトランプ氏はツィッターで、気候変動が「中国のために、中国により創作された」戯言だとつぶやいていた。

それだけではない。大統領選挙期間中、そして就任後も「フェイク(嘘の)・ニュース」とした主張だ。一般的に、フェイク・ニュースとは、まったくの嘘、あるいはねつ造されたニュースを示す。

特にオンラインが発達した現在では、真実と作り話を明確に分けることが難しくなっている。