米中の貿易不協和とドル高、世界経済の不安要因=ダボス会議

 

Trade tensions, dollar danger cloud economic optimism in Davos

スイス・ダボスで開催されているワールド・エコノミック・フォーラム(WEF、通称ダボス会議)で複数のエコノミストは、米国と中国の貿易をめぐる不協和とドル上昇は、世界経済見通しには悪影響を及ぼす可能性があると指摘している。

政治家を含め、WEF参加者の大半は、トランプ次期米大統領が押し出す経済政策によって、世界経済が上向くことを期待している。

 UBSの会長、アゼル・ウェバー氏は、「昨年よりも、かなり楽観的にみている。大きな政治的、あるいは地政学的な不安定さが現実化せず、世界経済が崩壊しない限り、2017年に経済が大きく前進しても不思議ではない」と述べた。

ウェバー氏は、「まったく問題がないと断言するには、時期尚早だ。現在の景気好循環は、世界の構造的な問題を解決するほどの力はない。その問題とは、過剰なまでの債務拡大であり、金融政策に過度に依存している現状、そして高齢化の進展だ」とした。

エコノミストの半数以上が指摘する懸念事項は、米中の貿易をめぐる係争と、トランプ次期政権によって引き起こされる危険性があるより広範な経済的な緊張にある。

昨年9月にインド準備銀行(RBI、中央銀行に相当)総裁を退任したシカゴ大学の経済額教授、Raghuram Rajan氏は、「この(米中の緊張)問題は、不安定材料の中でもカギとなる。なぜならば、解決策が見えないためだ」とした。